EC-CUBEでネットショップを開設する際、最も重要な選択の一つが決済方法の選定です。適切な決済サービスを選ばないと、手数料で利益が圧迫されたり、顧客の購入機会を逃したりする可能性があります。
この記事では、EC-CUBEで利用できる決済サービスの種類、手数料比較、選び方のポイントを初心者にも分かりやすく解説します。自社に最適な決済方法を見つけて、安心してネットショップ運営をスタートしましょう。
目次
EC-CUBEの決済サービスとは?
EC-CUBEは無料で使えるオープンソースのECサイト構築システムですが、決済機能は別途導入する必要があります。決済サービス(決済代行会社)と契約し、専用のプラグインをインストールすることで、クレジットカード決済やコンビニ決済などが利用可能になります。
決済代行サービスを使うメリット
- 複数のカードブランドに一括対応:VISA、Mastercard、JCBなどをまとめて導入可能
- セキュリティ対策が万全:PCI DSS準拠で顧客情報を安全に管理
- 入金処理が簡単:売上金が自動的に銀行口座に振り込まれる
- 管理画面で一元管理:EC-CUBEの管理画面から決済状況を確認できる
EC-CUBEで使える決済方法の種類
EC-CUBEでは様々な決済方法を導入できます。それぞれの特徴を理解して、顧客層に合った決済手段を選びましょう。
1. クレジットカード決済
最重要:ECサイトでの利用率は60~70%と圧倒的シェアを誇ります。どんな商材でも必須の決済方法です。
- 対応ブランド:VISA、Mastercard、JCB、American Express、Diners Club
- メリット:即時決済、顧客の利便性が高い、カゴ落ち防止
- 手数料相場:2.79~3.6%程度
2. コンビニ決済
セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンなどで支払いができる決済方法です。クレジットカードを持たない若年層や現金派の顧客に対応できます。
- 利用率:約8~10%(近年減少傾向)
- メリット:クレジットカード不要、若年層の取り込み
- デメリット:月額固定費が発生する場合が多い、入金までのタイムラグ
- 手数料相場:130~300円/件 + 月額2,000円程度
3. 後払い決済
商品到着後に支払いができる決済方法で、特にファッション・コスメ系ECで人気です。「NP後払い」「Paidy」「スコア後払い」などのサービスがあります。
- 利用率:約6~7%(成長中)
- メリット:購入ハードルが下がる、コンバージョン率向上
- デメリット:手数料が高い、未回収リスク(保証付きサービスなら安心)
- 手数料相場:4~6%程度 + 請求手数料
4. キャリア決済・ID決済
PayPay、楽天ペイ、Amazon Pay、d払いなどのスマホ決済・ID決済です。会員情報を活用できるため、新規顧客獲得にも効果的です。
- PayPay利用率:約21%
- 楽天ペイ利用率:約13%
- メリット:入力の手間削減、若年層に人気
- 手数料相場:3.0~3.45%程度
5. 銀行振込・代金引換
従来から利用されている決済方法ですが、利用率は減少傾向です。
- 銀行振込:入金確認に手間がかかる、入金までのタイムラグ
- 代金引換:配送業者への手数料が高い(300~500円程度)、利用率約5%
主要な決済サービス比較
EC-CUBEで利用できる主要な決済サービスを比較します。手数料だけでなく、固定費や対応決済手段にも注目してください。
EC-CUBEペイメントプラス(公式推奨)
GMOイプシロンが提供するEC-CUBE公式の決済サービスです。
- 月額固定費:3,278円~10,978円(税込)
- クレジットカード手数料:2.99~3.6%
- 対応決済:クレジットカード、コンビニ決済、PayPay、後払い、銀行振込など19種類
- メリット:多様な決済手段、公式サービスの安心感、大規模サイトで料率優遇
- デメリット:月額固定費が必要、小規模サイトでは割高
- おすすめ:月商300万円以上、多様な決済手段が必要なサイト
Square
世界的に人気の決済サービスで、月額固定費0円が最大の魅力です。
- 月額固定費:0円
- クレジットカード手数料:3.6%
- 対応決済:クレジットカードのみ
- 振込手数料:0円
- メリット:完全固定費無料、決済手数料が不課税、シンプルで分かりやすい
- デメリット:クレジットカード以外の決済手段に非対応
- おすすめ:月商100万円以下の小規模サイト、初心者
Stripe
開発者に人気の決済プラットフォームで、技術的な柔軟性が高いサービスです。
- 月額固定費:0円
- クレジットカード手数料:3.6%
- 対応決済:クレジットカード、Apple Pay、Google Payなど
- メリット:豊富なAPI、定期課金対応、多通貨決済可能
- デメリット:技術的知識が必要、日本語サポートが限定的
- おすすめ:サブスクリプション、グローバル展開予定のサイト
その他の決済サービス(見積制)
以下のサービスは個別見積もりが必要ですが、大規模サイトでは優遇料率が適用される場合があります。
- SBペイメントサービス:PayPayに強み、24時間365日サポート
- ゼウス:初期・月額0円プランあり、後払い決済対応
- ソニーペイメントサービス:定期課金・継続課金に強み
- ペイジェント:入金スピードが速い(最短5営業日)
決済サービスの選び方
決済サービスを選ぶ際は、以下の5つのポイントを重視しましょう。
1. 売上規模から考える
月商100万円以下:固定費0円のサービス(Square、Stripe)が圧倒的に有利です。手数料は若干高くても、固定費がないため総コストは安くなります。
月商100~300万円:引き続き固定費0円のサービスが有利ですが、多機能が必要ならStripeを検討します。
月商300万円以上:EC-CUBEペイメントプラスのプレミアムプランや見積制サービスで料率優遇を受けられるため、総合的にお得になります。
2. 必要な決済手段を厳選する
重要:「すべての決済手段を導入すべき」という考えは間違いです。ROI(投資対効果)を考えて選択しましょう。
- 必須:クレジットカード決済(60~70%の顧客が利用)
- 検討:PayPay(月20件以上見込める場合)
- 慎重に検討:コンビニ決済(月額費用がかかるため月20件以上で検討)
- 商材次第:後払い決済(ファッション・コスメ系、客単価3,000円以上)
3. 税区分を考慮する
事業者の税務状況によって、実質的な手数料負担が変わります。
- 免税事業者・簡易課税事業者:決済手数料が「不課税」のサービス(Square)が有利
- 一般課税事業者:決済手数料が「課税」でも消費税控除できるため、料率の低さを優先
4. セキュリティ対策を確認
不正利用対策として3Dセキュア2.0に対応しているか確認しましょう。主要な決済サービスは標準で対応していますが、追加料金が発生する場合もあります。
5. サポート体制を重視
決済トラブルは事業に直結するため、日本語サポートが充実しているサービスを選びましょう。EC-CUBEペイメントプラスやSquareは日本語サポートが手厚く、初心者でも安心です。
規模別おすすめ決済サービス
サイトの規模や目的に応じた最適な決済サービスをご紹介します。
月商50万円未満のスタートアップ
おすすめ:Square
- 固定費0円でリスクなくスタート
- 決済手数料が不課税で実質負担が軽い
- 振込手数料も0円で隠れたコストなし
月商50~300万円の成長期サイト
おすすめ:Square または Stripe
- 引き続き固定費0円が有利
- 定期課金やサブスク対応ならStripe
- シンプルさ重視ならSquare
月商300万円以上の大規模サイト
おすすめ:EC-CUBEペイメントプラス(プレミアム)
- 料率優遇で総コストが最安になる
- 多様な決済手段で販売機会を最大化
- 公式サービスの安心感とサポート体制
ファッション・コスメ系EC
おすすめ:Square + 後払い決済の組み合わせ
- クレジットカードはSquareで低コスト導入
- 「試してから支払いたい」ニーズに後払いで対応
- Paidy、NP後払い、スコア後払いなどを追加
決済サービスの導入手順
EC-CUBEで決済サービスを導入する基本的な流れをご紹介します。
ステップ1:決済サービスの選定・申込
- 自社の規模・商材に合った決済サービスを選ぶ
- 公式サイトから申込(審査に1週間~2週間程度)
- 必要書類の提出(法人:登記簿謄本、個人:本人確認書類など)
ステップ2:プラグインのインストール
- EC-CUBEオーナーズストアからプラグインをダウンロード
- 管理画面からプラグインをアップロード
- プラグインを有効化
ステップ3:決済設定
- EC-CUBE管理画面の「店舗設定」→「支払方法設定」を開く
- 決済サービスから提供されたAPI情報を入力
- 3Dセキュア設定などのセキュリティ設定を有効化
- テスト決済で動作確認
ステップ4:本番運用開始
- テストモードから本番モードに切り替え
- 実際に注文テストを行う
- 入金サイクルと振込先口座を確認
- カスタマーサポートの連絡先を控える
よくある質問
Q1. 個人事業主でも決済サービスは利用できますか?
A. はい、個人事業主でも利用可能です。Squareは特に個人事業主や開業直後の方でも審査に通りやすいと評判です。ただし、本人確認書類の提出は必須で、業種・商材によっては審査が通らない場合もあります。
Q2. 決済手数料以外にかかる費用はありますか?
A. 決済サービスによって異なりますが、以下の費用が発生する場合があります。
- 月額固定費(0~10,978円)
- 振込手数料(0~550円程度)
- 返金手数料
- チャージバック手数料
- オプション機能の利用料
Q3. コンビニ決済は本当に必要ですか?
A. 慎重に検討することをおすすめします。コンビニ決済は月額費用が発生するため、月20件以上の利用が見込めない場合は導入を見送るのが賢明です。クレジットカード決済で8割以上の顧客をカバーできます。
Q4. 将来的に決済サービスを変更することはできますか?
A. 可能ですが、保存されたカード情報(トークン)や定期課金の同意情報は引き継げません。顧客に再登録をお願いする必要があるため、最初から成長段階に合ったサービスを選ぶことが重要です。
Q5. 3Dセキュアは必ず導入すべきですか?
A. はい、必ず導入してください。3Dセキュア2.0は不正利用を防ぐ重要なセキュリティ対策です。主要な決済サービスは標準で対応しており、追加料金も無料の場合がほとんどです。
まとめ
EC-CUBEでネットショップを成功させるには、自社の規模や商材に合った決済サービスの選定が不可欠です。
決済サービス選びのポイント
- 月商100万円以下:固定費0円のSquareが最適
- 月商300万円以上:EC-CUBEペイメントプラスで料率優遇
- クレジットカード決済は必須、その他の決済手段はROIを見て慎重に判断
- 免税・簡易課税事業者は不課税サービス(Square)が実質有利
- 3Dセキュア対応でセキュリティを確保
まずはクレジットカード決済から始めて、売上が伸びてきたら必要に応じて決済手段を追加していくのが賢明です。
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