特定商取引法に基づく表記とは?必須項目・書き方・罰則を徹底解説【2026年最新】

ネットショップ 実践ノウハウ

ECサイトやネットショップを開業する際、必ず設置しなければならないのが「特定商取引法に基づく表記」です。しかし、「何を書けばいいの?」「書き方が分からない」「違反したらどうなる?」と不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、特定商取引法の必須項目から具体的な書き方、違反時の罰則まで、初心者でも分かりやすく徹底解説します。この記事を読めば、安心してECサイトを運営できるようになります。

目次

特定商取引法に基づく表記とは?

特定商取引法(特商法)とは、消費者を守るために制定された法律で、正式名称は「特定商取引に関する法律」です。

ECサイトやネットショップなどの通信販売は特定商取引法の対象となり、事業者は消費者に対して一定の情報を開示する義務があります。これが「特定商取引法に基づく表記(特商法表記)」です。

重要ポイント:個人・法人を問わず、ECサイトで商品やサービスを販売するすべての事業者が対象です。

なぜ表記が必要なのか

インターネット通販は、対面販売と異なり「顔が見えない取引」です。そのため、以下のような問題が発生しやすくなります。

  • 事業者の実態が不明確
  • トラブル時に連絡が取れない
  • 誇大広告や虚偽の情報
  • 返品・交換のルールが不明

特定商取引法に基づく表記は、消費者が安心して取引できる環境を作り、トラブルを未然に防ぐために必要なのです。

対象となる取引・ビジネス

特定商取引法の対象となる取引は以下の7つです。

取引類型具体例
通信販売ECサイト、ネットショップ、オンラインストア
訪問販売自宅への訪問販売、キャッチセールス
電話勧誘販売電話での商品勧誘
連鎖販売取引マルチ商法
特定継続的役務提供エステ、語学教室、パソコン教室など
業務提供誘引販売取引内職商法、モニター商法
訪問購入自宅への訪問買取

本記事では、ECサイト運営者が関係する「通信販売」に焦点を当てて解説します。

8つの必須記載項目

特定商取引法では、ECサイトに以下の8つの項目を必ず記載することが義務付けられています。

1. 事業者の氏名または名称

  • 法人:商業登記簿上の正式名称
  • 個人:戸籍上の氏名(屋号のみは不可)

2. 代表者または通信販売責任者の氏名

  • 法人:代表取締役名または通信販売業務の責任者名
  • 個人:省略可(事業者名と同じため)

3. 住所

  • 番地まで正確に記載(私書箱は不可)
  • 営業活動の拠点となる場所
  • バーチャルオフィスは条件付きで可能

4. 電話番号

  • 確実に連絡が取れる番号
  • 携帯電話番号でも可

5. メールアドレス

  • 問い合わせに対応できるアドレス
  • フリーメールでも可(ただし信頼性の観点から独自ドメイン推奨)

6. 販売価格・送料

  • 商品ごとの販売価格(税込表示)
  • 送料の負担(無料、〇〇円など)
  • その他手数料

7. 代金の支払い時期・方法

  • 支払い時期:注文時、商品到着後など
  • 支払い方法:クレジットカード、銀行振込、代金引換、コンビニ決済など

8. 商品の引渡時期

  • 「ご注文後3~5営業日以内に発送」など具体的に記載
  • 予約商品の場合は発売日を明記

追加で記載すべき項目:

  • 返品・交換の条件:「未開封品に限り到着後7日以内」など
  • 返品時の送料負担:お客様負担、当店負担など
  • 不良品の対応:交換・返金の方法

具体的な書き方とテンプレート

ここでは、すぐに使える特定商取引法に基づく表記のテンプレートをご紹介します。

【法人の場合のテンプレート】

【特定商取引法に基づく表記】

■販売事業者名
株式会社〇〇〇〇

■運営統括責任者
代表取締役 山田太郎

■所在地
〒100-0001 東京都千代田区千代田1-1-1

■電話番号
03-1234-5678(受付時間:平日10:00~18:00)

■メールアドレス
info@example.com

■販売価格
各商品ページに記載

■送料
全国一律500円(税込)
※10,000円以上のご購入で送料無料

■代金の支払い時期
クレジットカード:ご注文時
銀行振込:ご注文後3日以内
代金引換:商品お届け時

■代金の支払い方法
クレジットカード、銀行振込、代金引換、コンビニ決済

■商品の引渡時期
ご注文確認後、3~5営業日以内に発送いたします。

■返品・交換について
商品到着後7日以内に限り、未開封・未使用の商品に限り返品を承ります。
返品時の送料はお客様負担となります。
不良品の場合は当店負担にて交換または返金いたします。

【個人事業主の場合のテンプレート】

【特定商取引法に基づく表記】

■販売事業者名
山田太郎(屋号:〇〇ショップ)

■所在地
〒100-0001 東京都千代田区千代田1-1-1
※請求があった場合には遅滞なく開示いたします。

■電話番号
090-1234-5678
※請求があった場合には遅滞なく開示いたします。

■メールアドレス
info@example.com

(以下、法人の場合と同様に記載)

個人事業主の住所・電話番号問題

個人事業主の方にとって、自宅住所や携帯電話番号をネット上に公開することは大きな不安要素です。

住所・電話番号を非公開にできる条件

実は、以下の条件を満たせば、住所と電話番号をサイト上で非公開にすることが可能です。

  • 「請求があった場合には遅滞なく開示する」旨を明記
  • 実際に請求があった場合、速やかに開示する
  • メールアドレスは必ず公開する

記載例:

■所在地
※請求があった場合には遅滞なく開示いたします。

■電話番号
※請求があった場合には遅滞なく開示いたします。

バーチャルオフィスの活用

自宅住所を公開したくない場合、バーチャルオフィスを利用する方法もあります。ただし、以下の点に注意が必要です。

  • 実際に業務活動の拠点として機能している必要がある
  • 郵便物の受け取りができること
  • 私書箱は不可

表記の掲載場所と方法

特定商取引法に基づく表記は、消費者が簡単にアクセスできる場所に掲載する必要があります。

推奨される掲載場所

  • サイトのフッター(全ページからリンク)
  • 「特定商取引法に基づく表記」という専用ページを作成
  • 「会社概要」ページとは別に設置することが望ましい

NGな掲載方法

  • 画像のみで表記(テキストで記載すること)
  • PDFファイルのみでの提供
  • わざと見つけにくい場所に配置
  • 文字サイズを極端に小さくする

違反した場合の罰則

特定商取引法に違反した場合、重い罰則が科される可能性があります。

行政処分

  • 業務改善の指示:違反内容の改善を命令
  • 業務停止命令:最大1年間の業務停止
  • 業務禁止命令:役員等への業務禁止

刑事罰

対象罰則内容
個人3年以下の懲役または300万円以下の罰金(またはその両方)
法人3億円以下の罰金

違反事例:

  • 特定商取引法に基づく表記を掲載していない
  • 虚偽の情報を記載
  • 誇大広告・虚偽広告
  • 返品条件を明示していない
  • 注文確定前の最終確認画面がない(2022年改正法)

2022年改正法のポイント

2022年6月1日から施行された改正特定商取引法では、新たなルールが追加されました。

最終確認画面の表示義務

注文を確定する直前の画面に、以下の情報を明確に表示する必要があります。

  • 商品名・数量
  • 販売価格
  • 支払い総額
  • 定期購入の場合はその旨と契約期間

誤認させる表示の禁止

以下のような消費者を誤認させる表示は禁止されています。

  • 「無料」と表示しながら実際は有料
  • 「お試し」と表示しながら定期購入契約
  • 解約方法を分かりにくくする

各ECプラットフォームの対応

主要なECプラットフォームでは、特定商取引法に基づく表記を簡単に設定できる機能が用意されています。

プラットフォーム特商法表記の設定
BASE(ベイス)必須入力項目として設定済み
STORES(ストアーズ)管理画面から簡単に設定可能
Shopify(ショッピファイ)法的ページとして自動生成可能
MakeShop(メイクショップ)専用設定ページあり
カラーミーショップテンプレート機能あり

ポイント:プラットフォームの機能を活用すれば、初心者でも簡単に特商法表記を設置できます。

よくある質問

Q1. 個人でも特定商取引法に基づく表記は必要ですか?

A. はい、個人・法人を問わず必須です。副業でネットショップを運営する場合も対象になります。

Q2. 屋号だけの記載でも良いですか?

A. いいえ、個人の場合は戸籍上の氏名を必ず記載する必要があります。屋号は併記できます。

Q3. 表記がないとどうなりますか?

A. 行政処分(業務停止命令など)や刑事罰(懲役・罰金)の対象になる可能性があります。

Q4. 英語表記でも大丈夫ですか?

A. 日本国内向けの販売であれば、日本語での表記が必須です。英語は補足として併記できます。

Q5. 表記内容を変更した場合は?

A. 住所や電話番号が変更になった場合は、速やかに更新してください。古い情報のまま放置すると違反になります。

まとめ

特定商取引法に基づく表記は、ECサイト運営において絶対に欠かせない法的義務です。

必ず記載すべき8つの項目:

  1. 事業者の氏名または名称
  2. 代表者または責任者の氏名
  3. 住所
  4. 電話番号
  5. メールアドレス
  6. 販売価格・送料
  7. 支払い時期・方法
  8. 商品の引渡時期

個人事業主の方は、住所と電話番号を「請求があった場合に開示する」方式で非公開にすることも可能です。

違反した場合は最大3年以下の懲役または300万円以下の罰金、法人の場合は3億円以下の罰金が科される可能性があるため、必ず正確に記載しましょう。


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